頚椎症のさまざまな手術方法

頚椎症は非常に厄介な病気です。頚椎症は頚椎が加齢により変形したり、靭帯が厚くなったりすることで脊髄を圧迫し、手足のしびれや運動障害を引き起こす病気で、患者の半分以上は手術による治療を必要としている状況です。手術により脊椎を物理的に圧迫している箇所を取り除き、場合によって固定や矯正を行うことで症状の改善と再発防止を図っています。

頚椎症のさまざまな手術方法

しかし、頚椎症は経過がさまざまであり、症状の進行状況の見極めが難しいため、手術により必ずしも症状が改善する訳ではないのが実態です。ですが何もしなければ症状は悪化し続けてしまう場合もあり、また発症から手術するまでの期間が長ければ、その分症状改善の可能性が低くなってしまうため、まずは症状の悪化を食い止めることを第一の目的として手術を行います。 参考:頚椎症手術のリスク

頚椎症の手術は3つの手術方法があり、頚椎前方除圧固定術と呼ばれる頚部の前から行う方法と、頚椎後方除圧固定術、椎弓形成術と呼ばれる頚部の後ろから行う方法があります。これらの手術方法は、患者の進行状況や原因箇所の範囲をもとに医師が判断します。

前側アプローチの手術方法

頚部の前から行う手術として頚椎前方除圧固定術があり、頚部の前側から椎体を削ることで神経の圧迫を取り、

人工骨や金属製の固定材などを補充して固定する手術です。

この手術は、原因箇所が複数でない場合に用いられる方法で、メリットとしては、前側からの手術であるため、筋肉を切らなくても良く、また切る範囲が狭いため出血量を抑えることが出来ます。但し、頚動脈や気管の近辺の手術であるため注意が必要です。

後側アプローチの手術方法

後頚部の後ろから行う手術は2つあり、1つ目は椎弓形成術です。これは頚の後ろ側から椎弓を切り開き、椎弓の間に人工骨や患者の骨などを入れて脊柱管を広げることで脊髄の圧迫を取り除く手術です。椎弓を開く方法は椎弓の真ん中を開く縦割式と、椎弓の橋を開く片開き式の二通りがあります。

椎弓形成術は広い範囲を一度に開くことが出来るため、頚椎症の原因箇所が複数ある場合に適した方法となります。

2つ目の頚椎後方除圧固定術は、頚の後ろ側から椎弓を切り開いて神経の圧迫を取り除き、骨や医療用のねじを用いて頚椎を固定する手術です。手術のアプローチは椎弓形成術と同じですが、固定するという点が異なります。3つの手術方法の中で比較的症状が進行している方に用いられ、特に椎体が不安定で固定が必要な場合に適しています。

名医による頚椎症手術