頚椎症手術後の入院における看護の重要性

頚椎症の手術後の看護は、非常に重要な意味を持っています。頚椎症は首を手術しますが、首には頚椎症と深くかかわっている脊髄をはじめ、頚動脈や各種神経など重要な器官が集まっているため、術後の合併症や急な容態変化が起こりやすいと言えます。

そのため、術後の経過観察は非常に重要であり、入院中の看護でしっかりと患者と向き合う必要があります。

患者側も自分で気になる点などがあれば、医師や看護師に伝えることで合併症を未然に防ぐことが出来ます。

頚椎症手術後の看護について

椎弓形成術は、頚椎症の手術で最も多く選択されている術式です。

椎弓形成術は首の後方から切開し椎弓の圧迫を取り除く術式であるため、首の後ろや肩にかけて合併症を発症しやすくなります。主な合併症は軸性疼痛と呼ばれる、首の後ろにだるさ・こり・痛みなどを感じる症状で、10~20%の割合で症状が出ます。

この症状が出た場合は湿布やマッサージにて対処します。

次に多い合併症が神経合併症と呼ばれる、特定の筋肉に麻痺が起こる症状で、5%程度の割合で症状が出ます。

特に第5頚椎神経根が傷むケースが多く、麻痺が出ると腕が上がりにくくなったり、肘を曲げにくくなります。ただこの症状が出た場合、多くは経過観察により症状が治ります。


頚椎症手術後で一番怖い硬膜外血腫

硬膜外血腫とは、手術によって除圧したスペースに血腫が出来てしまい、その血腫が脊髄を圧迫する合併症です。

硬膜外血腫が出来た場合、放っておくと脊髄を損傷してしまい、しびれや痛み、最悪の場合、四肢麻痺になってしまいます。

頚椎症手術後の入院における看護の重要性

硬膜外血腫は早期発見が非常に重要ですが、看護のポイントとしては、患者が傷みを訴えていないか、バイタルは正常か、ドレーンは問題ないかの3点です。

通常、血腫が貯まった場合は激烈な痛みを生じるため、患者の訴えにきちんと耳を傾ける必要があります。

痛みという点では軸性疼痛も同じですが、軸性疼痛の場合は日を追うごとにだんだん痛みが引いていきますが、硬膜外血腫の場合の痛みは悪化していく傾向にありますので、ここで見分けが付きます。

バイタルは、血圧や心拍数、呼吸などが安定しているかをチェックします。またドレーンは、ドレーンの排液量が多すぎないか、色は問題ないか、閉塞や抜けが無いか、ガーゼが血液で汚染されていないかなどを細かくチェックします。

そのほかにもいつもと違う点がないかなど、常に患者の小さな変化を見逃さない事がとても大切です。

名医による頚椎症手術